『ルバイヤート』岩波文庫 オマル・ハイヤーム作 小川亮作訳
アホなのはもういいんだ、でもアホな上に頑張ってない自分は好きになれないんだ!
子どもの発達上大切なことは分かっていても
「わあ!〇〇ちゃんすごいね~!ママ嬉しいな~!」
と褒め褒め攻撃4人分言ってると辛い日もあるんだ!
薄い詩の本ならサクッと読み切れるんじゃないか?
時間はないけど充実感だけオクレ兄さん!
…といささか(どころではない)不純な動機で岩波文庫の『ルバイヤート』を買いました。
短かったですね、読めましたね。
雰囲気とあの有名な『ルバイヤート』読めたでというドヤ感を手に入れられました。
ありがとう『ルバイヤート』!
『ルバイヤート』とは
ペルシャの四行詩という形式で書かれた詩のことです。
しかしエドワード・フィッツジェラルドに英訳されたオマル・ハイヤームの詩が大変有名になり、『ルバイヤート』というとオマル・ハイヤームのこの詩を指すようです。
青空文庫でも読めます。
ちなみに『偉大なるギャッツビー』のフィッツジェラルドとは別人です。
(同一人物だと思っていたのは私です)
『ルバイヤート』のテーマ
死とは?生きるとは?
やってらんねぇ、呑ま呑まイェイ(*´∀`*)!
と、ハイヤーム氏、ずっと呑んでおられます。
お酌の男の子(酒姫と書かれていますが注釈を読むと少年だそうです)や美女ををはべらせて、いやいや、人間辛い時にすることは変わらないですね。
チューリップ🌷
なんかやたらとチューリップが出てきます。
数えてみたところ6回も出てくる。
(1)チューリップのおもて、糸杉のあですがたよ
(47)チューリップひとたび萎めば開かない。
(62)新春雲はチューリップの面に涙、
(122)新春にはチューリップの杯上げて、チューリップの乙女の酒に酔え。
(140)さあハイヤームよ、酒に酔って、チューリップのような美女によろこべ。
チューリップが美しさの象徴なのでしょうか。
古代ペルシャだったイランの国章がチューリップをかたどったものですね。
国章の形は、チューリップに似せられている。古代ペルシャの伝説では、祖国のために兵士が戦死した場所には、赤いチューリップが咲くという。現在でも、チューリップは、勇敢さの象徴と考えられている。
(Wikipediaより)
原産地はトルコのアナトリア地方とされているそうです。
日本に出回っている品種は香りも強くないですし、なんとなく違和感がありますね。
古代ペルシアではチューリップの概念が今と違ったんだろうなあ。
個人的にひと言
生の息吹きを知らない者が羨ましい。
母から生まれなかったものこそ幸福だ!
『ルバイヤート』
…これ、出産の時にすごく思ったんですよね…。
私がこんなに死ぬのが怖いのに、死の運命を背負った生命を産み出していいものかと。
うまれてこなければ
ほんとはよかったのに
昔学生時代に坂本美雨の『砂の果実』を聞いた時には、いくばくか共感したものですが、親になってから読む『ルバイヤート』では、強烈な責任感を覚えました。
せめて、生きやすくしてあげたいなと思うので、
母は冒頭の褒め褒め攻撃を頑張りたいと思います。