岩波書店沼へようこそ『読書術』加藤周一著(1962年初版)
今週のお題「読書感想文」
私が岩波書店沼(?)に足を踏み入れたのは、この本でこの一文に出会ったからです。
加藤周一は「第一に聖書であり、第二にギリシャ思想を代表するいくつかの本」が西洋文化の源流だってっていっているけれど、
「西洋」みたいな巨大な概念をその2つが源流って言い切っちゃっていいの?
聖書と古代ギリシャ古典を読んだらだいたい「西洋」わかるってこと?
私は子供たちに何を教えるべきかとよく考えるけど、
学校教育の基礎は西洋からの流れもあるなって思うのだけれど、
それは古代ギリシャ古典を読めばつかめるということ?
こう思ったのを覚えています。
西洋思想の一つの特徴は、精神と肉体、観念と物質、主観と客観、形と素材、概念と実際などの対立をするどく意識し、その関係をつきつめることにあると考えられるからです。そういう対立のするどい意識は、プラトンに典型的に現れています。
ほんまかいな~?
ということで私は加藤周一おすすめプラトンの『ソクラテスの弁明』岩波文庫版を買いました。
『読書術』が岩波現代文庫だったので、岩波つながりです。
そこからです。
何か少しでも関係があれば岩波文庫を集めるようになったのは。
はっきり申します。読めません。わかりません。
でも買う。
いやまあ岩波文庫だったらいいんじゃない?
くらいでポイポイ買う。
アガサ・クリスティー『春にして君を離れ』に出たからシェイクスピア『ソネット集』を買う。
教育ってあるからルソー『エミール』ラッセル『教育論』デューイ『学校と社会』松田道雄『育児の百科』を買う。
タイトルが面白い、ブレヒト『肝っ玉おっ母とその子どもたち』を買う。
『ハックルベリー・フィンの冒険』のマーク・トウェイン、なんか暗い?『人間とは何か』を買う。
買って直後は「ああここが引用元!」と確認して終わるだけです。
こんなミーハーで所有欲と自己顕示欲丸出しの買い方でいいのか?
うーん…
あなたの岩波書店はどこから?
私は加藤周一『読書術』から。
という、そんなお話でございました。
同時進行で読んでいた本が、よー清水著『「ファンタジー背景」描き方講座』だったり、
子供のプール見学をせずに読書論を読んでたら子供に「ちゃんと見て!」と言われたり(ごめんね)、
読んでいる時にあった出来事も、本と一緒に思い出されます。
それも読書の良いところですね。