センス・オブ・ワンダー
上遠恵子訳
わたしは、子どもにとっても、どのようにして子どもを教育すべきか頭をなやませている親にとっても、「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと固く信じています。
美しい詩のような本です。
そして薄い(大事)。20分くらいで読めます。
子供が寝たあと読書灯をつけてハーブティーと読むのにいいと思います。
いやうーん、やっぱり子供が寝たら寝てください。読書より健康。
センス・オブ・ワンダーは神秘さや不思議さに目を見はる感性のことだそう。
子供のロジャーと体験した自然をつづりながら、人生において(つまり育児にも)必要なものはその感性を育てることだと書かれた彼女の遺作です。
レイチェル・カーソンはアメリカのベストセラー作家であり海洋生物学者です。
殺虫剤DDT散布により森のコマツグミまで激減、春が沈黙していたと化学薬品乱用に警鐘を鳴らす『沈黙の春』がたぶん日本で一番有名な彼女の著作です。
環境問題という概念を作り出した書籍として、池上彰著『世界を変えた10冊の本』の1冊にも挙げられています。
現地で撮影された写真もとっても綺麗。
冒頭の嵐のシーンが印象的です。
嵐の夜にレイチェルとロジャーは海岸に海と風を感じにいくのです。(赤ちゃんのロジャーは丁寧に毛布に包まれています)
彼らは嵐の海と陸のはざまでこみ上げる喜びと興奮で大笑いをします。
えっ嵐の夜に海に?ムチャな?!(笑)
でも育児はそもそもムチャクチャなので、安全であれば、信念に沿ってムチャ育児をするのは楽しそうだなあと思ったり。
でもカーソンさんみたいにたくさん散歩はつらいなあ(笑)